AIが監視する世界
■ はじめに
AIは便利で頼れる存在ですが、もしも使い方を間違えたら?
技術の進化はとても速く、その先にあるのは“明るい未来”だけとは限りません。
今回は「AIが監視に使われる世界」という、あえて“怖いかもしれない未来”を考えてみましょう。
■ すでに起きている「監視AI」の例
実は、AIによる監視はもう現実に存在しています。
- 中国では「顔認証カメラ」が街中に設置され、個人の移動が常に追跡されている
- 企業では「従業員のパソコン操作」をAIが監視し、効率や作業内容を記録している
- SNSやメッセージは、AIによって“危険な発言”を検出・分析されるようになっている
表向きは「安全のため」でも、誰がどこまで見ているかは、利用者にはわかりません。
■ ナビーとゲトの会話より
ナビー:「たとえば、道を歩いているだけで『あの人は不審だ』ってAIに判断されたら…?」
ゲト:「その“判断の根拠”を見せてもらえないのが問題なのだ。
しかも、AIが間違っていたとしても、訂正するチャンスすらないかもしれないのだ…」
■ もし、監視AIが日常に広がったら…
- 学校や会社で、AIが「表情」や「視線の動き」を記録し、やる気や集中度を勝手に評価
- スマホのカメラやマイクが24時間作動し、AIが会話や感情の変化を常にチェック
- 買い物の内容や行動パターンから「この人は○○傾向がある」と分類され、
広告だけでなく“扱いそのもの”が変わってしまう
これが「便利な機能」ではなく、「逃げられない監視」になったとしたら?
■ 本当に怖いのは、“監視されていることに気づかない”状態
AIの監視が“当たり前”になってしまうと、
「常に見られている」という緊張感にすら、気づけなくなります。
それは、言いたいことを我慢し、
自由に行動することを控える、**“静かな抑圧”**につながるかもしれません。
■ 私たちができること
- AIが何をしているかを知ること
- その技術がどこで使われているかを知ること
- 声をあげる自由を持ち続けること
AIが「道具」である限り、人間の“選択”が未来を決めます。
だからこそ、「どう使うべきか」を話し合い、監視に“NO”と言える社会をつくることが大切です。
■ まとめ:AIは正しく使われてこそ、味方になる
AIはあくまでツール。
使い方次第で、人を支えることも、縛ることもできます。
だからこそ、「技術だけでなく、倫理を育てること」が、これからの私たちに求められているのです。
